カテゴリ:本・映画・音楽( 26 )

 

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ライブラリー

三びきのやぎのがらがらどん―ノルウェーの昔話

マーシャ・ブラウン / 福音館書店


 小生が住む街、奄美大島の名瀬には県立の図書館がある(確か初代館長は島尾敏雄さん)。幼少時、学校の通学路にあったため足しげく通っていた。だがどれだけ記憶をたどっても、1人で行った記憶しか残っていない・・・

 そうか、私には友達がいなかったのか・・・・

 いやそうではない、好んで1人で行っていたのだ(多分)。考えてみれば、映画館にしろ本屋にしろ大体1人で行くものだと思っているし(映画は内容にもよるが)、そこは誰にも邪魔されたくはなかったのだろう・・・あの頃本について友達と話したことも無い(テレビアニメや漫画については大いに語ったが)。

 現在の職場にはささやかな図書室があり、日々子供たちが訪れる。あまり1人で来る子はいないのでちょっと驚いた。そこには絵本もたくさん置いてあり、懐かしくながめたりしている・・・。

 そこで気が付いた・・・私が好んで読んでいた絵本、有名どころでは「三びきのやぎのがらがらどん」「スーホの白い馬」「モチモチの木」・・・等々。

 ハードボイルドや三流冒険活劇、人情話が好きだった・・・。

 変わってない自分を垣間見た気がした(照)。

 そんな事を考えながら遠い目をして図書室で立っていたら、その周りでガキ共がいつものように騒いでいる。そして不思議そうに、怪しいものを見る目で私を見ている・・・。

 チガウ、チガウのだ・・・そんな目で見るな小童共。貴様らにもいつか分かる。

 とりあえず小生はいつものごとくこう言った。


 「図書室では静かにしなさいね(笑)」


 県立の図書館も移転され、かつての場所は道路になるらしく近くに何やら大げさな図書館が建っている。あの頃夢中になって読んだ絵本達は間違いなく宝物である。時を経て街の小さな図書室に仕事で関わっているのに幸せを感じている小生。

 そして楽しそうに話している子供たちに優しくこう言うのだ・・・


 小生「君たち、本読まないなら外へ行って遊んで来なさい(苦笑)」

 小童「えー!寒いよー!」

 小生「それじゃあ、学校の校庭でも公園でも何でもいいから走って来なさい(冷笑)」

 小童「えー!ありえ~ん!信じられ~ん!!」

 小生「走って来なさい(冷笑)」

 小童「ふざけんなよ~オッサン」

 小生「走ってこい(怒)」

 小童「・・・・・・・ハイ(泣)」


 やれやれだ・・・。
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by aonekoroman | 2009-01-13 19:03 | 本・映画・音楽  

妄想しよう・・・全ての人々よ

グミ・チョコレート・パイン

 
 この映画のヒロインのセリフで

 「人生ってグミ・チョコレート・パインだと思うの。」

 というセリフがある。映画(元は小説)の表題にもなっていますが・・・、

 世の中全てデザートだ(甘党だね)!何もかも食って食って喰らい尽くせ(いよっ)!!・・という意味ではなく、2・3歩チマチマ進んだり、ごぼう抜きで突き進んだり(水前寺清子さんの歌みたく)、それも決定権を得てからでないと進めないのよ人生は・・・という意味(多分)。

 ジャンケンゲームに人生を例えるとは・・・小娘が生意気言いやがる・・・まあカワイイからいいか。

 って違うバカ


 ハイ、いい映画でした。

 小生、元々はこの原作の大ファンであり、若かりし頃愛読しておりました。筋肉少女帯の大槻ケンヂ氏が自身の経験をもとに、妄想を膨らまして完成させた傑作小説なのです。小説はグミ編・チョコ編・パイン編の3部作で、チョコ編からパイン編が出版されるまで10年くらいかかってんじゃないかな。

 ん、そういえば・・・・

 パイン編をまだ読んでいなかった・・・・



 ん!いい映画でした(よし!)。

 監督は「有頂天」という80年代後半にインディーズ(ナゴム・レコード主宰:筋少もこっから出してたハズ)で活躍したバンドのヴォーカルやってたケラ(ケラリーノ・サンドロビッチだっけ)さん。大槻氏とは盟友であり、師弟関係でもあるようだ。
 このハナシ、何がいいって主役の高校生達(♂)がクラスの奴等から名前すら覚えてもらえないような、地味なキャラっていうのがいい・・・。
 夜な夜なアングラなレコード(ジョイ・デヴィジョン等)を仲間同士で聴きあさり、俗でショーモナイ会話で盛り上がる同級生を尻目に映画ノートを作成(いいぞ)・・・クラスのカワイイ娘に勝手な妄想を抱く(定番だ)。放課後は昼飯代をうかした金で名画座通い(あ、何か泣けてきた)・・・そこに大好きなあの娘が来て・・・

 って来るわけがない。来てたまるかバカヤロー。

 と、ここまでは現実世界とあまり変わらない(そうだよなキョーダイ)

 でも・・・

 来るんだねこの映画は・・・来ちゃうんだよ憧れの女子が・・・そんで石井聰互監督のオールナイト一緒に観て朝までマニアックトークときたもんだ・・・。

 ありえませんって・・・・もうね、大槻さんの妄想大爆発です。

 後は観てのお楽しみです(デタ)。小説も映画もオススメです。ただ、大槻ケンヂさんとケラさんでは芸風が違うので若干の温度差は否めませんが、どちらも大好きです。


 個人的に小生、大槻氏の小説「新興宗教オモイデ教」の映像化を望んでます(監督:大槻ケンヂで)。


 「グミ・チョコレート・パイン」の主人公は勿論大槻ケンヂさん自身がモデルです。彼にとって、放課後の名画座通いや日々の妄想は、無駄な時間ではなく、かけがえのない時間であったということです。グミ・チョコ・パインのジャンケンゲームのようなことをいつも一人でやっていて、ボンヤリと人生に不安を感じていたんだろうな・・。


 あれ、いいこと言うね・・。
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by aonekoroman | 2009-01-06 22:55 | 本・映画・音楽  

変な叔父さん

Boys Don't Cry

The Cure



 イギリスが誇るカルトヒーロー、ロバート・スミス率いる「The Cure」。ポストパンク期に登場し現在まで続いている貴重なバンドだ。

 小生にはアニメの仕事(原画を描く)に携わっている変な叔父さんがいて、幼い頃からアニメや映画やロックの英才教育を受けて来た。おかげ様でこんな大人になってしまったのですが・・・・。その叔父から最も深い影響を受けたというか、いろいろ教えてもらったのがニューウェイブバンドだ。キュアーにバウハウス、ジョイ・デヴィジョンやスミス等々・・・・。数えたらキリがないくらいたくさん教えてもらい、影響を受けて来た。
 子どもの頃、奴(叔父の事、兄弟のようにフレンドリーなので)とカラオケに行くとマニアックな歌を妙な身振り手振りで歌うので不思議に思っていたら、ナルホド数多くのパンクやらニューウェイブに影響されていたわけだ・・・。

 叔父もいい歳になり(見た目若し)、小生も大人になった。だが変わらず好きなものは同じであって、中々色あせて消えてしまうものではない。


 ロバート・スミスは見るも無残に太ってしまったが・・・・(泣)


 やっぱり好きなんだなコレが↓

 The Cure / Boys Don't Cry


 赤く目を光らせクネクネ踊っていたロバート・スミスは、一時期スージー&ザ・バンシーズでサポートギターを弾いていたそうです。
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by aonekoroman | 2008-12-20 12:41 | 本・映画・音楽  

やっぱり縁だね

Only Life

The Feelies


 今年の9月に奄美のライブハウスASIVIで「ギターパンダ」さんのライブがありました。小生のバンド「青猫ロマントルソ」も前座で出演したのですが(最高のライブでした)、その打ち上げの際にギターパンダこと山川のりを氏に教えていただいたのが「The Feelies(フィーリーズ)」。

 後日、YouTubeでチェックしてみたら・・・、


 小生、ド真ん中のストライクでした!!


 UKだと聞いていたのですが、実は80年代にカルト的人気を博していたアメリカのガレージバンドでした(今も続いているっぽい)。決して浮かれすぎないがポップで尖ったグルーブ、テレヴィジョンとまでは言わないが、個人的にはとっても好ましいツインギターの絡みが素敵。何だか妙なキャラのパーカッション(タンバリン?)もいたな・・・彼が異様に気になる、非常にイイ感じで浮いていた。山川氏は青猫を観てこのバンドを連想したらしいが、小生恥ずかしながらこんなカッコイイバンドを知らなかったのです(泣)。

 そして、とある情報によれば小生が前回紹介した「ギャラクシー500」のメンバーと、「フィーリーズ」のメンバーで組んでいるバンドもある(あった)らしい(!)

 どなたか詳しい方がいたら是非教えて欲しい・・。

 これも縁なのかしら、何だか嬉しくなってしまったのでこれから爆音で聴こうと思う♪


 ありがとう山川さん、心より感謝です。また何かカッコイイバンド教えてください。


 そして山川氏の目には、青猫の誰がフィーリーズのパーカッションのようにイイ感じで浮いて映っていたのでしょうか・・・・ウフ。





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by aonekoroman | 2008-12-18 21:04 | 本・映画・音楽  

スカッと地獄

メシ喰うな

INU / 徳間ジャパンコミュニケーションズ


 あまりにも有名なこのジャケット写真。パンク歌手で小説家、詩人、たまに俳優もする町田康がまだ町田町蔵と名乗っていた頃のもの。

 INUというバンドでデビューした町田氏は、当時弱冠19歳だったらしい。あの飛び出しそうな大きな眼で世界を睨みつけ、思いつくまま歌い書き、時に「ヒョエ~ッ」とか奇声を発しながらあちこちのライブハウスで歌っていた町田氏。その存在感は昔の写真や、雑誌の記事などで知ることになるが、自分もちょうど19歳くらいの頃に町蔵の歌を聴いたのです。ついでに野音かどっかで歌っている奇妙な映像も見たんじゃないかと思う。何だか得体の知れん妙な奴だな・・・と興味を覚え、CDを聴きあさりすっかりファンになっていた・・・。
 俳優としてもその存在は際立っており、映画「爆裂都市」(大江伸也や遠藤ミチロウも出演)では、キチガイ弟という配役でご出演なさっていました。

 地獄の業火に焼かれた阿鼻叫喚の浮世絵の様な世界(ん?何だそれ?)・・・・そんな世界を作り出す稀に見るトンチンカン野郎だ町蔵は・・・と訳のわからぬ想いを抱き、こっそりファンを続けていた。

 10年ちょっと前に、本屋で変なタイトルの小説を見つけた。それが「くっすん大黒」。町蔵くんは町田康と名を改め小説家になっていた。やや、と思い購読すると、その小説はとてもオモシロく一気に読み上げてしまいました。
 その後次々と小説、エッセイ、詩集を出版。数々の賞をかっさらい、その名を全国に知らしめてしまったのです。

 私がこのブログでしばしば使う一人称は小生、お分かりの方も多いかと存じ上げますが、町田康と時代劇好きによるもので、その影響に他ならぬものでございます。それ故使い方を間違うことも多々あるかと思いますので、この場を借りて深くお詫び申し上げます。


 それでは皆さんも、時には町田町蔵×町田康の世界に飛び込み、スカッと地獄へ参りましょう。

 
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by aonekoroman | 2008-11-12 12:19 | 本・映画・音楽  

睡蓮の花びら

  
  うたかたの日々
岡崎 京子 / / 宝島社
ISBN : 4796632751


 

 ボリス・ヴィアン原作の小説「うたかたの日々」を、岡崎京子が漫画化したこの作品。肺に睡蓮の花が根付く奇病を患ったクロエと、彼女と生きる資産家のコラン、二人の悲劇。友人シックとアリーズも、並行して物語は進む。前半の幸せな展開から一転して、物語はひたすら転がり堕ちていく。

 青猫メンバー中者大くんの営むブックカフェ'burroughs'で見つけたボリス・ヴィアンの「うたかたの日々」、岡崎京子の漫画ではクロエという主人公の存在感が原作よりつきぬけているように思えた。ジャケットの儚い描写、睡蓮の花。作中岡崎京子が描く町並み、コランが所有する自慢のヘンテコなマシン、バルトル(サルトルみたいな奴)の講演台の下で出会うシックとアリーズ。そして最後のネズミのシーンまで、岡崎京子が原作を敬愛してやまないことが伝わる作品です。

 彼女がしっかり自分の世界を描いて、この悲劇を再び世に送り出したこと。

 バンドでカバーをする時も、自分のバンドのカラーを壊さずに演奏できればと常々思う小生。勿論完コピを否定するほど阿呆じゃございません、あくまでも原曲に忠実に・・・がモットーかと。

 岡崎京子は多数の名作を描いていますので、そのうちまた紹介しますね。

 読むべし 読むべし ・・・ 。

  
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by aonekoroman | 2008-11-08 20:53 | 本・映画・音楽